作品名

作者
22-47氏


あたしは白紙の入部届けを彼に突き出してみた。
ちょっとつっけんどんだったかもしれないけれど。
彼はちょっと驚いたようだった。無理もない。文芸部なんて・・・興味ないだろう
「あのこれって・・・」
「良かったら・・」あたしは頬を赤らめているのを悟られぬよううつむいて、声を搾り出した。
「考えておいて・・」
「ああ。てゆうか活動内容とかって?」
「えっ・・」考えてなかった。あたしずっと一人だったし。
「もしかして未定?」
「ええ」あたしは軽くうなづいた。
「じゃあ二人でゆっくり決めてきゃいいのかな?」
彼はあたしから視線をそらしたずねた。これって・・あたしの解釈正当だよね
「ええ」せいいいっぱいの笑みであたしは答えた。本当はずっと孤独だった。
放課後遠くから聞こえる級友の笑い声が忌々しかった。
意地になって毎日足を運んでたけど、本当は・・・この部屋にはつらい思いしかなかった。
それが二人だけの世界になった。二人だけの・・・もうあたしは一人じゃない。
この人といっしょに明日から、楽しくすごしていけるんだ。ちょっと涙ぐんでしまった目を
指摘されたので日差しの強さのせいとうそぶく












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